電力が【タダ】になる!?

今はSDGSの時代。世界の目標として17つの目標が掲げられています。若干の胡散臭さもありますが、言っていることは概ね同意できます。

太陽光発電パネル

この中の一つに「affordable and clean energy」とあり、国連の日本サイトには「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」とあります。現在、再生可能エネルギーとして色々な"クリーンな"方法が挙げられます。実際に発電コストも、場所よっては相当下がってきて、化石燃料ベースの発電と肩を並べるくらいになってきています。次に解決すべきことは、電力の貯蔵と配電です。テスラがバッテリを使った電力貯蔵を売り込んでいますが、個人的にはたかだか数時間、せいぜい数日の電力平準化のためにバッテリを使うのもいかがなものか、という気がします。現実的な方法論はともかく、常温超電動が可能となったら、貯蔵・配電の問題は一気に解決します。

日本が取るべき方向は、再生可能エネルギーへのシフトはそれとして、他のクリーンな発電(例えば核融合とか)や貯蔵・配電を現実化する方向だと、感じます。

バック・トゥー・ザ・フューチャーで出ていたように、その辺のゴミや安価な物質が(多分質量をそのままエネルギーに変換していると思われ)膨大な電力を生み出すようになると、どんな世の中になるか妄想してみました。

SDGSのいくつかの問題は解決できると思われます。暖房冷房も使い放題。計算機やデータセンターもう、電力を気にせず稼動できます。自動車、飛行機も、すべて電力化。しかもほぼタダ。海水淡水化もガンガンできます。ロケットも、燃料の代わりに電力駆動とすれば、小型化できます。宇宙空間でどんどん加速していけば移動速度が光速に近づきます。電灯も付け放題なので、世界から夜がなくなります。農作物の発育もとても効率的になります。CERNの陽子加速もし放題。ビットコインのマイニングもやり尽くします。

ここまでが、直接変化する部分です。これらの結果として、社会的に起こる変化としては、次のことが考えられます。

輸送・移動コストはほぼタダ、しかも速度も上がります。産業界には大きな影響を及ぼすでしょう。輸送や移動するためのハードウェアは、無くなりませんが。
農作物のコストが安くなるため、飢餓がなくなるでしょう。CO2排出も減少しますし、力技でCO2を分解することもできるので、「地球温暖化」も防げるはず。

生活コストが相当下げられるので、貧困も少なくなり人々の不満が少なくなるでしょう。これらによって生活水準が上がることになりますが、果たして人々の欲望は満たされるでしょうか。最低限の生活レベルは格段に上がり、素晴らしい世の中になりますが、もっと重要な部分が満たされていない気がします。